ドイツの火薬メーカーDWM社に属するオーストリアの銃器技師ゲオルグ(ジョージ)・ルガーが 同社のボルハルド(ボーチャード)拳銃を原型に、1900年に設計した自動拳銃がルガー拳銃である。 通称は開発者からとった「9mmルガー」や「28式拳銃」など。主に9mmパラベラム弾を使用し、装弾数は8+1発。
トグルアクション、通称尺取虫と呼ばれる独特の作動機構を持ったピストル。 このトグルアクションは射撃時の安定性が高く、その点については好評だったが、 その独特な機構ゆえ構造は複雑を極め生産性が低くなってしまい、耐久性もそう高くはなく、実用性に乏しかった。 よく知られているのは1908年にドイツ軍に制式採用された9mmパラベラム弾モデルの「P08 Neuer Art」モデルであるが、 スイス軍に採用された初期の7.65*21mmルガー弾を使用する「パラベラムP1900」等の別モデルも存在している。 これらはイギリス等ヨーロッパ各国で生産され、知名度は高いほうだった。
上記のトグルアクションに起因する脆弱性があったものの、第一次世界大戦が勃発した際は、多数の国家でルガー拳銃が使用された。 第一次世界大戦は拳銃というのは一兵卒に配布できるようなものではなかったため、上記の脆弱性はあまり問題とならなかった。 後の第二次世界大戦にもルガー拳銃は投入されたが、後継のワルサーP38やブローニングハイパワー等が登場していたこともあり、P08は1942年に生産終了した。 後継のワルサーP38はダブルアクションで扱い易く、ドイツ軍兵士の間では好評だったが、ナチス幹部や連合軍の兵士達の間では、貴重で高貴なP08の方が人気があった。
ルガー拳銃には様々なバリエーションが存在し、取外し可能なストック等が開発されている。 またWW2時には、銃身長6インチの海軍モデルと8インチの砲兵モデル(P17)が開発された(通常4インチ)。 後者のP17はP08に次いで有名といえるモデルで、ストックの他に32発ドラム(スネイル)マガジンを装着できた。 このマガジンは後のMP18/28?短機関銃にも使用できる。
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