Mk Ⅴは、第一次世界大戦と第二次世界大戦における、イギリス陸軍の正式拳銃である。最も初めのMkⅠは、1887年に採用されている。
ウェブリー・リボルバー(Webley Revolver)、またはウェブリー中折れ式リボルバー(Webley Break-Top Revolver)、ウェブリー自動排莢式リボルバー(Webley Self-Extracting Revolver)とは、イギリスで開発された回転式拳銃である。1887年から1963年にかけて、MKⅠからMKⅥのモデルが計約12万5千丁が生産され、本国と植民地を含むイギリス帝国およびイギリス連邦諸国における標準的な軍用拳銃であった。
ウェブリー・リボルバーはブレイクオープンの際、エキスラクター(薬莢排出用のツメ)がせり上がって、薬莢をシリンダーから排出する「自動排莢式」となっているのが特徴。折り切ったところで再びエキストラクターが引き戻される仕組みとなっており、排莢と再装填がスムーズに行える設計である。
ウェブリーリボルバーの中で最も有名なのが本銃、ウェブリー Mk VIである。第一次世界大戦只中の1915年に採用され、大戦を通じて将校および下士官、航空機乗員、水兵、海軍臨検班、塹壕攻撃班、機関銃班、戦車兵など、様々な兵科で装備された。ウェブリーMk VIは非常に頑丈かつ信頼性が高く、泥汚れにも強かった為に塹壕戦では特に重宝された。また、フランス製銃剣に加工を加えたウェブリーMk VI用銃剣や、専用スピードローダー、カービン的な運用を想定した銃床などの付属品も開発されている。
第一次世界大戦が終わってしばらくするとMkⅥは生産終了した。これは.455ウェブリー弾が強力すぎたためである。しかし大量の在庫があったことで、第二次世界大戦でもブローニングハイパワーなどともに多数が現役であった。 その後も軍の一部で使用されていた。新規生産に関しては1930年代により弱装の.38/200弾を使用したMk ⅢおよびIVが生産され、英国および英連邦諸国における標準的な官給拳銃のほか、香港警察やシンガポール警察でも採用された。シンガポール警察で採用されたモデルには、一般的な回転式拳銃には見られない安全装置が取り付けられていた。これは1970年頃まで使用されていたが、以後は消耗が目立ち始めた為、徐々に.38口径のS&W M10に置換されていった。ロンドン警視庁や植民地警察では第二次世界大戦の終結頃までウェブリー・リボルバーを採用していた。現在、警察官にこれらのウェブリー・リボルバーが支給されることはないが、未だに予備の装備として武器庫に保管されているとされる。
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