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最後の虎 の変更点

#include(大戦の書項目,notitle)

#contents

*「力を信じ、ドイツを信じろ。」 [#df16e909]
&attachref(thelasttiger1.jpg,nolink,zoom,40%);

*概要・ポイント [#m95f0503]
2018年12月5日に追加されたストーリー。
第二次世界大戦末期のラインラントを舞台に、ティーガーI 237号車 "ステファン"を駆るナチス・ドイツ軍人ペーター・ミューラーらの戦いと葛藤を描く。
全体として壊滅した市街地を舞台とした戦車戦で構成され、[[ティーガーI]]の圧倒的なパワーを駆使した連合軍との戦いが繰り広げられる。

*登場人物 [#vce65091]
:ペーター・マチアス・ミューラー(Peter Mathias Müller)|
&attachref(./muller.png,nolink,zoom,45%);
&size(14){'''「知っているだろうが、私は嘘はつかない」'''};
この物語の主人公。ティーガーI 237号車 "ステファン"の車長。33歳で、階級は下士官。
堅実なドイツ国防軍人であり、どんな状況であっても的確に判断を下す優秀な車長。
それどころか自ら敵地に赴いてワンマンアーミーっぷりを披露するアグレッシブさの塊のような人物。
大戦末期の中、忠誠を誓う祖国ドイツの為戦車を駆り連合軍と戦うが、その中で自らの信じるイデオロギーに疑問を抱き始める。
本人曰く「嘘はつかない」性格らしい。%%自己言及のパラドックス%%
#region(&color(Red){ネタバレ注意};)
敗色濃厚な連合軍との戦い、戦いの犠牲となる市民や兵士、そしてハートマンの逃亡と死を経る中で、
ナチズムというイデオロギー、そしてその中で狂っていく味方に疑念を抱いていくが、その疑念を嘘で必死に覆い隠そうとする。
その嘘の中で必死に連合軍と戦い続けるも窮地に陥り、橋の向こうで待つ本隊と合流しようとするが、橋に着く目の前で橋が爆破され、搭乗していたステファンもその衝撃で擱座してしまう。
戦意を喪失し逃亡するケルツに銃を向け、引きとめようとするも、ケルツに投げかけられた言葉に閉口する中、ケルツはシュローダーに射殺される。
ケルツに駆け寄るも時既に遅く、ケルツの言葉と死、シュローダーの狂信が決め手となり、襟首に付けられた鉄十字を捨て、連合軍に降伏する。
それを見て半狂乱になったシュローダーに銃口を向けられ、画面が暗転する中銃声が鳴り響いて物語は幕を閉じる。
その後の動向は不明。

#region(&color(black){ミューラーのその後の考察};)
シュローダーに銃を向けられフルオート火器の銃声で物語が終わる。シュローダーに射殺されたと考えるのが一般的だが、橋を爆破される直前の無双戦車戦での無線機の操作中の「自分の嘘から逃げ続けたのだ」や中盤の戦車を降りて対空砲に行くときの「ストーリーテラー(=語り手)」よりミューラーはBF1の「サヴォイアに栄光あれ!」やⅤの[[ティライユール]]の様に戦後まで生き延びて、この事を語っていると考える事もできる。しかし真相は不明でありこの考察も一つに過ぎない。自分でも考えてみて欲しい。
#endregion
#endregion

:ステファン(Stefan)|
&attachref(./stefan.png,nolink,zoom,50%);
&size(14){'''「ガロロロロロロ…」'''};
主人公ミューラーらが搭乗するティーガーI 237号車であり、メインヒロイン。分かりやすく言うと前作のブラック・ベス枠。&color(Silver){%%え?あいつは紅茶製だって?アヘン売りつけるぞ。%%};
主人公ミューラーらが搭乗するティーガーI 237号車であり、メインヒロイン。分かりやすく言うと前作のブラック・ベス枠。&color(Silver){%%国は違うが%%};
ジャーマングレーの塗装にカモネットと丸太を載せており、8.8cmの砲身には今まで撃破した車輌数を物語る撃破マークが付けられている。
ベスに比べると感情の起伏に乏しく、エンジン音を唸らせながら淡々とヤンキー共を始末していく、ドイツ軍兵器らしい堅実な性格。でも意外と打たれ弱かったりする。
ジーコジーコとレンチで修理さえ受けてしまえばどんな傷も即座に回復する超耐久の持ち主ではあるが、爆撃を受けると足が竦んでしまうのが玉に瑕。
ステファンは男性名だが、これが何を意味するかは読者にお任せする。
#region(&color(Red){ネタバレ注意};)
その巨体でミューラーらと共に進軍していき、現れるシャーマンやスタッグハウンドを次々と蹴散らしていく。
が、その物量にはやはり敵わず、止むを得ず退却しようとするも間に合わず、ドイツ軍に橋を爆破され滑落。
落下の衝撃で砲塔リングと履帯が破損し、擱座した。
#endregion

:ケルツ(Kertz)|
&attachref(./kertz.png,nolink,zoom,35%);
&size(14){'''「今のは線引きか」'''};
ステファンの操縦手。
ミューラーとは1941年のトブルクからの付き合いであり、軽口を叩く程度には砕けた仲。
操縦と修理を同等にこなす優秀な操縦手。だがハンドルを叩くなどところどころ扱いは雑。
#region(&color(Red){ネタバレ注意};)
ミューラーらとステファンを駆り、共に連合軍と戦うが、ミューラー同様、周囲の様子から自分の信念に疑問を抱き始める。
そして最後の撤退戦。本隊と合流するべく橋を渡ろうとするも、橋は目の前で爆破され、それに巻き込まれたステファンは擱座し、橋の爆破を裏切った祖国のものと確信して完全に戦意を喪失。
引き止めんとするミューラーに「俺たちは信じてきた。神が救ってくれると。だが周りを見てみろ。すべてが無意味だ」と絶望の言葉を投げかけながら逃げ出すが、
直後に裏切り者と判断したシュローダーの銃撃を受け、まもなく出血多量で死亡した。
#endregion

:シュローダー(Schröder)|
&attachref(./schroder.png,nolink,zoom,40%);
&size(14){'''「力を信じ、ドイツを信じろ。力を信じ、ドイツを信じろ。」'''};
ステファンの砲手であり、ピカピカの新兵。ケルツ曰く「犬みたいに」ミューラーに付いて回っている。
やる気に満ち溢れた良い新人ではあるが、(現代から見ると)コテコテのナチス主義者であり、時に狂信的なまでのナチス崇拝の一面を見せる。
砲手としての腕前は確かなものであるが、行進間射撃はいまいち苦手。
#region(&color(Red){ネタバレ注意};)
周囲の面々がナチスに疑問を抱き始める中、疑うことをせずにナチス崇拝を続けていく。
そして、自らの憧れた軍人であるミューラーの「団結こそ強さ」という言葉を信じ続け、橋の爆破の混乱を経た結果思考が暴走。
戦意を喪失して逃げ出すケルツを後ろから射殺し、祖国のために命を捨てようと単独で連合軍の兵士と戦闘を繰り広げる。
しかし、それをよそにすべてを諦め、連合軍に降伏しようとしたミューラーに激昂。
「Nein!!(やめろ!!)」と叫び半狂乱になりながらミューラーへと銃口を向ける。
その後の動向は不明。
#endregion

:ハートマン(Hartmann)|
&attachref(./hartmann.png,nolink,zoom,50%);
&size(14){'''「自殺行為だ!全員死ぬ。助かるわけない!」'''};
シュローダーと同じく新人であり、ステファンの装填手。
出撃前に手が震えていたり、戦闘中に泣き言を言ったりするなど、かなり臆病な性格であり、同期と思しきシュローダーからは「役立たず」のレッテルを貼られている。
#region(&color(Red){ネタバレ注意};)
道中、爆撃機に追われ建物内に避難し身動きの取れなくなった状況で、「死んでも痛手にならない」という理由でシュローダーから推薦され、ケルツの反対を押し切りステファンから離れての先行偵察を任される。
が、砂埃に紛れた直後に姿が見えなくなり、MIA(戦闘行動中行方不明)となる。
しかし実際はドイツ軍の本拠地に戻っており、敵前逃亡を理由に処刑され死亡。
(シュローダーは怖気づいて逃げたのだと言っているが、彼を見失った直後にステファンが移動してしまうため、単にはぐれてしまった可能性も否定できない。)
「DESERTEUR(敵前逃亡者)」と書かれたプラカードを首に下げられたまま本拠地のゲートに吊るされ、本拠地に着いたミューラーらの前に現れる。
シュローダーは「裏切り者」呼ばわりするが、ミューラーとケルツは悲しみを露にした。
彼の縊死体はミューラーのナチズム崇拝に疑問を与えることになる。
#endregion

*ゲーム映像 [#re3766f4]

#youtube(https://www.youtube.com/watch?v=y1RucMzbN6k)
#youtube(https://www.youtube.com/watch?v=970GI9z_mlA)
#youtube(https://www.youtube.com/watch?v=y81h_A9LFpE)

*チャレンジ攻略 [#u82acfa6]
**牙を剥いて [#p4874d79]
-175m以上の距離から敵戦車を破壊する
--砲弾は放物線を描くので、遠距離目標を狙う際は上目に狙おう。
--「敵火砲を破壊せよ」に出てくる遠目のシャーマンを狙えば、自然に達成できるだろう。

-修理なしでチャプターをクリアする
--&color(Red){12月7日現在、取得不可能になるバグが存在する。};
取得不可能になった場合、以下の解決策が挙げられている。
https://old.reddit.com/r/BattlefieldV/comments/a3wo40/fix_bugged_the_last_tiger_challenges_solution_pc/
**ターニングポイント [#c9430976]
-敵に見つからずに徒歩で対空砲にたどり着く
--ヤーボの攻撃でティーガーが動けなくなってからがスタート。&br;少し先に進んだ右手の横道に[[Commando Carbine]]があるので有効活用したい。
--戦車が横断している場所には近づかず、角の半壊した建物から二階に行き周囲を索敵。まず奥の兵士と手前の兵士1名をCommando Carbineで始末。&br;固まって話している兵士4人は薬莢を奥の建物に投げ、視線を逸している間に先に進もう。&br;後ろにあるドラム缶を撃って4人爆殺も可能だが、発覚扱いになる可能性が高い。&br;余談だがこの兵士4人のそばにははしごがあり、そこから手紙のある部屋に行ける。
--対空砲のある広場に行く前に、角にある半壊した建物から上がって索敵をしよう。&br;この部屋には[[吸着ダイナマイト]]と[[パンツァーファウスト]]もあるので拾っておくと、ヤーボ撃墜後にシャーマンを撃破するのが楽になる。
--後は邪魔な敵兵を[[Commando Carbine]]で始末しながら[[対空砲>FlaK 38]]に取り付くだけ。
--対空砲に搭乗するのがトリガーの為、広場を巡回する兵士やシャーマンを無視しても見つからなければ問題ない。

-敵に見つからずに文章にたどり着く
--ヤーボを撃破してからティーガーに再度搭乗し、目的地で降りたところからスタート。
--敵に発覚することなく文書にインタラクトすれば達成。&br;上のチャレンジを失敗してても、判定区間が別なので達成可能。
--上記[[Commando Carbine]]を使うと難易度が大幅に下がるため、捨てないでおこう。
**死闘 [#gff98b89]
-カリオペ戦車を30m以内の距離から撃破する
--ロケット弾を装備したシャーマンを至近距離から撃破すると達成。ロケット弾のダメージはかなり痛いため、難易度イージーでやったほうが無難。

-修理なしでチャプターをクリアする
--全体として戦闘が長引くため、車体正面を向けたり昼飯の角度をとるといった防衛手段も積極的に取っていこう。
--難易度イージーだと敵からのダメージが著しく下がるため、縛りプレイでもない限りはイージーでとるのがオススメ。
--修理をしなければ達成できるので、撃破されてリスタート地点からやり直しても問題なく達成可能。
*手紙の場所 [#td357eec]
#youtube(https://www.youtube.com/watch?v=KIJoV2xWoOQ)

*手紙の内容&color(Red){※ネタバレ注意};[#gdt12eec]
#region(&size(30){子供たちの命};)  

カッシェ校長
#br
本当なら直接お伝えしたかったのですが、もう時間がありません。私は今すぐここを去らなければならないと感じています。
#br
全てが平常であるかのように学校を運営し続けようとするあなたの意志は尊敬に値する一方、既に平常とは言えない状況が、長く続いているのです。私は、私たち教師の全員の目の前に真実があっても、それを真実を認められくなってしまっているように思えてなりません。
#br
私は言われた通りに生徒たちに教えてきました。真実から目をそらしてきたつもりが、もはや真実が目に映らなくなっているかもしれません。自分が潔白だと言うつもりはありませんが、私たちは、一人一人が、そして国家全体として、あまりにも長く見て見ぬ振りに務めてきた結果、それ以外のことができくなってしまったのです。
#br
けれど私は知っています。誰がなんと言おうと、ドイツは戦争で敗北します。あなたもいずれどうなるか分かっているはずです。愛国心に目を曇らされないでください。生徒の親たちに、全て問題はない、ここで日常を過ごすようにと言わないでください。あなたの預かる子供たちの命は、あなたが現実主義に則った理性的な判断を下せるかにかかっています。私たちの学校は、現実主義と理性をあまりにも長く、失ってきました。
#br
この言葉があなたに届くことを願います。どうか悪く思わないでください。
#br
心からの親愛を込めて
ミセス・フィッシャー

#endregion
#br
#region(&size(30){新しい一件の後};) 

官警の皆さま方
#br
市民の義務として、私の上の階に住んでいるエリクのことを通報いたします。彼は明らかに規範に反した行動を取っております。
#br
移り住んできた当時は、きわめて真っ当な青年に思われました。独身にしてはやや歳がいっていることが気になりましたが、とても礼儀正しく、私と妻は、恋人がいるだろうと推測しておりました。
#br
しかし、私たちはその恋人を見たことがありません。また、彼の部屋からは夜通し不穏な現代的音楽が聞こえてきます。音を下げさえるため部屋を訪ねたところ、彼は夜中近くに別の男と共にいました。その後、音楽は下がりましたが、音楽が止むことはありませんでした。
#br
次の週末にも同じことがありました。夜9時のことで、寝間着に着替え、ココアを飲んだ後だったため、上の階は訪ねず、箒の柄で部屋の天井を突いて注意しました。ところがエリクはそれを無視したので、私は再び彼の部屋を訪ね、直接現代的音楽の騒音について抗議しなければなりませんでした。その時も別の男が部屋にいました。以来、ほぼ毎週末に同じことが起き、一度音楽の音量を上げてきたことがありました。妻は直近の一件の後、エリクが皆さま方官警に私を貶めるような発言をしていたのをはっきりと聞いたと申しております。もちろん、皆さまが、そのような妄言を取り合うなど考えてはおりません。
#br
以上から、エリクを一度訪問されることを提案いたします。必ずや、興味深い事実が判明するものと確信しております。
#br
皆さまの助けとなることを願って
J・ハレルフォルデン
#endregion
#br
#region(&size(30){私たちはマシな方};) 

親愛なるイルマ
#br
いまドイツの都市はまともに暮らせる状態ではないわ。オットーと結婚してここに移ってから、生まれ育った小さな村に戻りたくなるとは思わなかった。あなたと他の子たちは、村に留まって正解だった。
#br
映画館に劇場、素敵な店、オットーの銀行での仕事で手に入った、そんな都会のきらめきは真っ先に失われたわ。すべて空爆で破壊されてしまった。娯楽が失われるだけなら、まだ良かった。そのくらいは村で慣れていたから。
#br
けれど、次には新しい服が買えなくなったわ。冬用のブーツも手袋も、穴が開いているか着古した物しか手に入らない。繕ってなんとかしていたけれど、今度は針も糸も布も手に入らなくなった。さすがにそれでは服を直しようがないわ。
#br
それだけではないわ。石油は不足して、ついには出回らなくなった。要らない椅子やピアノを解体したり、燃える物なら何でも燃やして、冬の寒さをやり過ごしているのよ。
#br
医薬品も滅多に手に入らない。食べ物も同じ。夜はたいていお腹を空かせているわ。伝えようのない辛さよ。ほかの苦痛を忘れてしまうほどに、飢えで頭の中が埋め尽くされるの。それでも私たちはマシな方よ。絶え間ない空爆で、屋根を失った人が大勢いるわ。イギリス軍は男も女も子供たちも、私たちの全員から住む場所と希望を奪うまできっと満足しないのよ。
#br
これが長く続かないことを祈るわ。そして田舎ではここよりましなことも。
#br
みんなと私の家族によろしく伝えて。けれど、こちらが大変な状況だとは伝えないで。心配はさせたくないから。
#br
愛を込めて
マリア

#endregion
#br
#region(&size(30){都市は飢えて破綻する};)  

親愛なるアルバート
#br
また積み荷がなくなっているわ。前回のそちらの問いに答えるなら、私はそちらが正しく小麦粉を送り出していることを信じている。その代わりに、こちらでは受け取ってないことも信じてちょうだい。そちらの粉ひき場と、こちらの工場の間の30㎞で、小麦粉は行方不明になっているのよ。
#br
道中で強盗にでもあっているなら、運転手がそれをそちらに伝えているでしょう。従って盗まれる場面があるとすれば、次の二つのどちらかだと考えているわ。
#br
1.小麦粉を車に積み込む時。担当は誰で、監督はついているのか?
2.運送中に運転手が、どこかで袋を下している
#br
こちらの積み下ろし中の問題でないことは確かよ。今朝早めに現場に出て、この目で積み下ろしを確認したわ。
#br
次の搬送の時に、積み込みを監視して、さらに車に工作を感知するような装置を仕掛けられない?この状況は見過ごせないわ。都市ではパンが求められていて、闇市で値段をつけて売られている。恐らく盗まれた小麦粉が使われているのでしょうね。このままだと都市は飢えて破綻するわ。
#br
この状況を止めることは、私たちの人としての義務よ。
#br
ホフマンズ・ブレッド
シグリッド
#endregion
#br
#region(&size(30){敵が活動している};) 

31日目
#br
周りのすべてが崩れ落ちていく中で、人はどれだけ日常を続けられるのだろう。
#br
狙撃手としてここに潜伏しながら、私は飢えた子供たちが道に溢れかえり、焼け落ちた建物の傍で食べ物や石炭を漁る様子を見た。にもかかわらず、市民は正しい文明的な生活の振りを続けている。真の意味で大衆を麻痺させるのは、宗教ではなく、慣れ親しんだ日常の繰り返しなのかもしれない。
#br
ドイツ空軍機はほとんど空に見られなくなった。そして昼夜を問わず敵が活動している様子が遠くに見える。
#br
アメリカ軍がもうすぐ大攻勢を仕掛けてくるのは、間違いない。いますぐ始まってもおかしくないだろう。私はライフルを構え、ここで待っている。まるで、放たれる熱を感じながら、地獄の蓋が開くのを待っているかのようだ。必ず来る。避けられないとわかっている。温度計の水銀は止めどなく上がり続け、それを止めることもできずに、ひたすらずっと待ち続けているのだ。
#endregion
#br
#region(&size(30){足に金属が埋め込まれている};) 

愛する家族へ
#br
心配はしないで欲しいけれど、軽い傷を負った。戦闘に参加できないほどではないから、本当に心配は要らない。2日前に左の足に金属の破片を受けた。大きな傷ではないし、近くで爆発した砲弾の破片が当たっただけだ。ただ、これで僕のオリンピックへの夢は絶たれたかもしれないね(エッグ&スプーン競争の年のことを覚えているかな?あれに出たのは一生の恥だったね)。
#br
困ったことに破片は残ったままになっている。野戦病院は、ツイてない砲弾の当たり方をした仲間たちの為に忙しそうだったし、物資にも余裕がないみたいから、黙っておくことにしたんだ。
#br
僕らは明日進軍する。敵からこちらの土地を奪い返すんだ。昨日より人数は減ってしまったから、僕も隊に戻る気だ(最初に言ったように、本当にたいしたことはないんだ)。まあ、まだ少し足が腫れているけれど。ナイフで少し探ってみるかもしれない。家に帰ったら、僕の足に金属が埋め込まれていると聞いて、チビのハンスは大喜びするだろうね。戦争で体を機械に改造されてきたんだって自慢してやるよ。ともあれ、今は結構痛いし、明日は気を付けないといけない。
#br
明日、土地を取り戻したらまた手紙を書くよ。
#br
みんなを愛してる
マーティン
#endregion
*モチーフ解説[#vce65091]
ラインラントとあるがあえて特定するなら橋や大聖堂&color(Silver){まぁロッテルダムの教会使いまわしてるけども…};などの位置からケルンで間違いない。ケルンはライン流域でも最大の都市であり、侵攻してきたアメリカ軍とドイツ軍による激しい市街戦の舞台となった。国民突撃隊(不足する兵士を補うために徴兵された16歳〜60歳のドイツ国民。質は劣悪で数だけだった)として老若問わず戦わされていた事がこのストーリーの一端にあると言えよう。大聖堂前で撃破されたパンターや、そのパンターに破壊され炎上するシャーマン、またそのパンターを撃破したパーシングの逸話はよく知られている。
*小ネタ[#am287a]
このキャンペーンでは、マルチに先駆けて戦車外装や派手な戦車破壊アクションなどが実装されており、プレイヤーはそれを見ることも楽しむ事ができる。敵歩兵の中にはアメリカ軍に混じりスタッグハウンドとイギリス兵も存在する。また敵シャーマンの外装の中には[[テディベア>https://preview.redd.it/14jt1t9hwns21.jpg?width=728&format=pjpg&auto=webp&s=687742399276e6142f91bbb5ca0786ff5adb6f41]]を付けた車両も存在する。
またこのキャンペーンでの特徴として、稀に敵を撃破した際に破壊された戦車から燃えながら兵士が出てくるという細かな描写がある[[画像→>https://preview.redd.it/qqa6gjwlzns21.jpg?width=1020&format=pjpg&auto=webp&s=08a98e360e9cdac87ae184b01028b5cb88874e70]]
砲塔が吹き飛び、ターレットリングから敵が転げ落ちる光景は戦場の狂気を増大化させている。

*コメント [#comment]
#pcomment(,reply,20,)
#include(コメント欄注意書き,notitle)

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