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> 北極光
北極光
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*チャレンジ攻略 [#s18fb48e]
#include(大戦の書項目,notitle) #contents *「一滴たりと。分かった?」 [#zfcedbf5] &attachref(./Nordlys1.jpg,nolink,zoom,40%); *概要・ポイント [#point] 1943年、ドイツ軍の占領下になってから3年が経過した雪国ノルウェーを舞台に描かれる、ドイツ軍による重水開発を阻止すべく奔走するレジスタンス、アストリッドとその娘ソルヴェーグの物語。 ノルウェーはテレマルクで1940年から1944年にかけて実際に起きた軍事作戦である[[ノルスク・ハイドロ重水工場破壊工作>https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8E%E3%83%AB%E3%82%B9%E3%82%AF%E3%83%BB%E3%83%8F%E3%82%A4%E3%83%89%E3%83%AD%E9%87%8D%E6%B0%B4%E5%B7%A5%E5%A0%B4%E7%A0%B4%E5%A3%8A%E5%B7%A5%E4%BD%9C]]がモチーフとなっており、『ステルス作戦』の景観などもそっくりに作られている。 専用装備として[[スキー]]、初期装備として[[スローイングナイフ]](実際にはスローイングブレイド)を所持しており、全編を通してこれらを使った隠密行動、一撃離脱戦法が重要になってくる、ステルス主体のミッションで構成される。 *登場人物 [#fd3c5a8f] :ソルヴェーグ・フィア・ビヨルンスタッド(Solveig Fia Bjørnstad)| &attachref(./solveig.png,nolink,zoom,30%); &size(14){'''「後をつけたの。母さんを助けに来たのよ」'''}; 本エピソードの主人公。ノルウェー人レジスタンスの一人であり、アストリッドの実娘。 雪に紛れ、投げナイフとスキーを駆使した隠密行動に長けており、群れなすドイツ兵を音もなく仕留める様を『森の怪物』と形容されている。 拘束されているアストリッドを助けるべく行動するが、アストリッドが何を作っているのか、何に使われるものなのかは分からない。 幾度となくドイツ兵(男)に組み伏せられても返り討ちにしたり、橋から突き落とされても低体温症を患うだけだったり、 極寒の川に落ちてから奇跡的な復活を遂げたり、女性どころか並の人間とも思えない尋常ならざるタフネスの持ち主。 #region(&color(Red){ネタバレ注意};) 逃走中、アストリッドと共にドイツ軍に鉄橋で追い詰められるが、アストリッドから重水の情報が入ったカバンを託され、橋から突き落とされたことで難を逃れる。 低体温症を患いながらも焚き火を転々としつつ移動するが、谷底の強風に煽られ氷点下の湖に落ちてしまう。 あわや凍死というところをアストリッドの幻影に激励され、なんとか暖炉の付いた小屋にたどり着き、そこで重水についての真実を知り、ドイツ軍への破壊工作を決意する。 アストリッドを救出すべく、突如として現れたUボートに怯まずウィーバーを追いつめるも、ギリギリのところで大量のドイツ軍に成す術もなくなり投降。 眼前の母と最後の視線を交わした後、彼女が重水破壊を成し遂げて散るのを目撃する。 その後の動向は不明。 #endregion :アストリッド・ビヨルンスタッド(Astrid Bjørnstad)| &attachref(./astrid.png,nolink,zoom,35%); &size(14){'''「「怪物」なのよ。あなた達が作っているのは。分かってる?」'''}; ソルヴェーグの母であり、ドイツ軍重水工場の元技術者であり、レジスタンスの一員。 ドイツ軍が秘密裏に重水を製造し、『怪物』を作ろうとしていることを知り、それを阻止すべくイギリスに救援を要請するも失敗。裏で糸を引いていたことが露呈し、物語開始時点では拘束されている。 やはりビヨルンスタッドの血なのか、猛吹雪が吹き付けるノルウェーの夜をワイシャツ1枚で耐え抜く肝っ玉母ちゃん。 #region(&color(Red){ネタバレ注意};) ソルヴェーグと共に鉄橋で追い詰められ、ソルヴェーグに重水についての情報が入ったカバンを託し、抱擁を交わした後ドイツ軍から逃がすべくソルヴェーグを橋から突き落とす。 その後ドイツ軍に拘束され、Uボートでドイツ本国へ移送されかけるが、ギリギリで追いついたソルヴェーグに止められる。 しかし混戦の中ウィーバーに腹部を撃たれ負傷。なんとしてでもUボートでの輸送を止めるべく、 遺されるソルヴェーグに心の中で愛を伝え、手元にあった柄付手榴弾で積み荷の爆発物に誘爆。重水とUボート、ウィーバーを道連れにしてノルウェーの湖に散った。 #endregion :ウィーバー(Weber)| &attachref(./weber.png,nolink,zoom,35%); &size(14){'''「君の国はとても美しい…だが気味が悪い」'''}; ドイツ軍の将校。階級は中尉。占領下のノルウェーに造られた重水工場に配属されており、アストリッドを尋問していた。 ノルウェー語に堪能らしく、尋問の際には流暢なノルウェー語を話す。アストリッドが工場の重要人物であることは知っているものの、 製造している重水の用途についてはあまりよく知らない様子。既婚者であり、ドイツに妻と子供を残してノルウェーまで来ていた模様。BF1のティリキシが賢くなったといえば大体あっている。 #region(&color(Red){ネタバレ注意};) 実は重水が必要不可欠であることは重々承知しており、核開発を急がせたのもソ連やイギリスからのドイツ本国への先制核攻撃を抑止し、妻と子供を守るためであった。 アストリッドとソルヴェーグの重水破壊をなんとか止めようとするも、アストリッドの決死の自爆に巻き込まれ戦死。 #endregion *チャレンジ攻略 [#s18fb48e] **ステルス作戦 [#y870322e] -投光器をすべて破壊する --基本は道なりに存在するが、重水製造工場には4つ存在するので注意。 --双眼鏡を使用するとマークされる。銃撃で破壊可能。 --レジスタンス救出後に破壊するのもあり。 ---とはいえ帰りは橋の手前でイベントが発生する(下の通路からも出られない)ため、最初の一つは破壊しておかないと達成できない。 -見つかることなくレジスタンス兵を救出する --敵兵が多く、長丁場になるため難易度は高め。裏道や獣道を通り、必要のない殺しは避けるのが鉄則。 --最初の橋は下の通路を通ろう。通路を渡り終えた左手にサプレッサー付[[M1911]]が置いてあるので、正面の敵兵を排除してから確保しよう。&br;道路の左側に山道があり、上に上がっていくと小屋の前の焚き火で敵兵数名が温まっている。&br;小屋の中には手紙とサプレッサー付き[[Kar98k]]があるが、敵兵配置が固まっており無力化は困難なのでこちらには行かないほうがいい。&br;道の脇に身を隠しながら次の拠点まで進もう。 --次に出る大きめの拠点は右手に通路(排水管?)があるので、修理中の敵兵を排除しつつ通って行こう。&br;通路を出て右にはサプレッサー付[[M1911]]があるが、後ろの高所にいる敵に発見されることもあるので注意。&br;橋の下に通路はないが、倒木で通れるようになっているのでそこを通る。投光器には注意。 --重水製造工場手前の高台には武器庫があり、サプレッサー付き[[Kar98k]]があるので有効活用したい。&br;工場への侵入は高台から左手に回っていき、二階の窓から侵入するのがお勧め。 --上記投光器破壊との同時達成は至難の業。二周して別々に取るのがいいだろう。 **すべては灰 [#j6c69b7c] -すべての焚き火で体を温める --焚き火とはいうがストーブも含まれ、全9箇所。ソルヴェーグが手をかざすモーションでカウントされる。&br;''獲得地点は最後のカバンが飛ばされるあたり。'' --下記の通り、焚き火には敵が多く滞在している場所もあるため接近時は注意。ステルスチャレンジとは別途達成するのがいいだろう。 --場所一覧は[[ここ>https://i.imgur.com/W6IHoLO.png]] --雪に残された足跡が焚き火へのヒントになっている場所も多いので、有効活用しよう。 -嵐の中で敵に発見されない --焚き火に当たりつつ慎重に。敵の多い焚き火は避けて進むのもいいだろう。その場合低体温症に注意。 -すべての変電設備を無力化する --道なり右手の山頂に変電設備があり、その中のひとつにインタラクトできるものがあるため、それを操作すると達成。 **狼と犬 [#u1175510] -スキー中にスローイングナイフで敵をキルする --スキーに乗ってさえいればいいので、動かずに平地で当てても達成可能。平時より投げるまでに若干のタイムラグがあるので注意。 --敵の背後を取り、スキーを履いてからスローイングナイフを投げるのが一番楽か。 -全警報装置を無力化する --貯蔵所に1つ、村に1つ、波止場地区に2つ、村-波止場間の中継地点に1つ、バンカー前に1つ、湖上の基地に1つの計7つ。 ---湖上の基地はイベント発生前なら無人なので、先回りして止めておくと楽。 --リスタートすると復活してしまうので注意。 //https://www.youtube.com/watch?v=uBkLRGMT_7M&t=2752s //非公開になっていたので非表示にしました。 *手紙の場所 [#p6f8c480] #youtube(https://www.youtube.com/watch?v=XxLw5XIFyNY) *手紙の内容&color(Red){※ネタバレ注意};[#a287amq] #br #region(&size(30){危険なことに巻き込まれないで};) 愛するジャックへ #br こちらは何も問題ありません。 小さなリリアンは歩くのをとても頑張っています。 外の通りに出ていかないように、門に新しい鍵を付けなければならなかったくらい。 あなたがいなくて寂しい、そんな気持ちが強まるばかりです。 前にダンスした時のことを覚えていますか? あなたの不器用なステップが可笑しくて。 でもそれが楽しかった。 あのあと何日も足の指が痛かったんですよ! #br お義母さまは最近、ニワトリを飼う飼わないの話ばかりで困っています。 庭の畑を広げることが戦争の勝利につながると信じているみたいで、ニンジンに豆に、イギリス軍の半分を養えそうなくらい大量のジャガイモを作っています。 けれど戦争省は家で家畜を飼うことを勧めていて、お義母さまはジャムにする前にイチゴを全部食べられてしまうとやきもきしています。本当に困っています。 #br そちらはどうですか? 何事もないことを願っています。 私たちは皆、あなたを誇りに思っています。 とにかく危険に巻き込まれずに、できるだけ早く家に帰ってきてください。 この酷い戦争は本当にいつまで続くのでしょう。 #br すべてが無事に終わったら、お義母さまにあのニンジンを止めさせるよう、あなたも手伝ってください。 子供たちが寝静まったあとで、二人で外に出て、穏やかに小川のせせらぎに耳を傾けられる日が来ることを願っています。 戦争の恐怖や食糧のことに悩まされることなく、庭のことや将来のことを話し合える、ふつうの幸せな毎日が早く戻ってきますように。 #br 愛を込めて クイーニー #endregion #br #region(&size(30){前にもあった状況より深刻};) 冗談ではなく獲物が獲れなくなっている。 前回の狩りの後、シカの群れの動きは正常に戻っているのにだ。 叔父に、前にあった状況よりも深刻だと伝えてくれ。 怯えているわけではないので、少し落ち着けば、群れの移動の習慣も元の通りに戻るとは思う。 叔父さんが次の猟の計画を立てられるように、しばらくしたら、また手紙を書く。 #br エリク #endregion #br #region(&size(30){部隊の誰か};) 愛するメイへ #br ここでは死を考えずにいることができない。ここで常に死が近くにある。 戦場というロクでもない場所では、それが日常の一部だ。 僕が死んでしまった時のために、少しでも君の慰めになる言葉を記しておきたい。 最悪の時には、部隊の誰かが、この手紙を君に届けてくれると願っている。 #br まず聞いて欲しいのは、僕はこの戦争が戦う意味のあるものだと思っているということだ。命を捧げる意味のある戦いだ。 もし、僕がここで死ぬことがあれば、それは無意味な行いじゃない。 君と、故郷のすべてを守る対価がこの命なら、決して高い代償ではないと僕自身が思っていることを理解して欲しい。 そしてもう一つ、僕が君を愛しているということ。 もし戦争から帰ったあとで君と結婚できたなら、僕はイギリス一幸せな男になれるだろう。 もし僕が君の元へ帰ることが叶わず、生涯を共に過ごす機会が与えられなかったとしても、長くは悲しまないでくれ。 僕は君に、幸せと喜びに満ちた人生を送って欲しい。君はそれに値する女性だ。 この手紙が読まれず済むことが一番だけれど、もし君の手に渡った時のため、僕はこの手紙に心からの愛を込めた。 #br いつも君を愛している。 ヘンリー #endregion #br #region(&size(30){全てを奪うことは出来ない}; ) 愛するアーン #br ドイツ兵たちがまた娘たちの学校から先生を連れ去ったわ。 娘たちは、サンドン先生は休み時間にみんなが見ている前で連れて行かれたと言っている。 市民はもちろん、なにより他の先生方への警告として見せつけたのでしょうね。 #br 前にも言ったように、ドイツ人たちは連中の恐ろしい思想を子供たちに教えるように先生方を脅していて、先生方は懸命にそれに逆らっているわ。とても勇敢な行いよ。 私だったら同じことができるかわからない。 けれど、サンドン先生や他の先生たちの抵抗と犠牲には心から感謝の念を抱いているわ。 これは娘たちの学校だけの話ではないわ。 この国のほとんどすべての学校が、ドイツの思想を教えることを拒んでいるそうよ。 私はノルウェー人であることが誇らしいわ。 先生方は、連中にすべてを奪うことはできないと言うけれど、正直に言って私は怖い。 #br 今になって気づいたけれど、私からの手紙を読んで、馬鹿な考えを起こしたりしないで。決して無謀なことをしてはだめ。 言われた通りにして、私と娘たちのもとに無事に帰って来て欲しいの。 私が望むのは、私たちの全員がこの困難な状況を乗り越えて、もう一度一緒に暮らせるようになることだけよ。 #br いつも愛しているわ インゲル #endregion #br #region(&size(30){英雄として、あるいは物のように};) 親愛なる叔母へ #br ずっとこの手紙を書こうと思っていたのですが、なかなか良い機会を見つけられずにいました。 ですが、最近の状況を見て、いま書かなければならないと思い、この筆を取っています。 叔母さんに、これまでの感謝の気持ちを伝えさせてください。 #br 先日の戦いはとても激しいものでした。 無事に帰ってこられたのはほんの一握りで、その時、自分ももうすぐ終わりかもしれないと思いました。 そうすると、人々が英雄として、あるいは物のように、生きて死んでいく戦場から心が離れて、家にいる叔母さんとオードリーのことが思い出されたのです。 #br そして、母が亡くなったあと、そしてその前からも、いかに叔母さんが手をかけて自分を育ててくれたのかと気づいたのです。 そして叔母さんにその感謝を述べる機会が一度も得られないかもしれないことにも気づきました。 #br できることなら、この戦争から無事に帰りたいと願い、きっと帰れると信じていますが、何があるかはわかりません。 だから、できるうちに叔母さんに感謝を述べさせてください。 仲間の多くは母親への感謝の気持ちを手紙にしたためていると思いますが、叔母さんは、母の代わりに、母として出来る限りの愛情を私に注いでくれました。 こんな戦場からではありますが、叔母さんへの心からの感謝を込めたこの手紙が、叔母さんにとって少しでも喜びとなることを願っています。 どうか叔母さんに神の祝福を。 #br スティーブン #endregion #br #region(&size(30){あなたにそっくり};) 愛するハンスへ #br とても素敵なお知らせがあるわ。 あなたと私の息子が前の火曜日、12日の午後7時34分に生まれました。 名前は話し合った通りに、お義父さまの名前をもらったわ。とっても素敵な子よ。 何も問題なく健康で、体重は3685グラムもあるの。私も元気。 これから頑張って立派なお母さんになるわ。 #br 本当にあなたがここにいて、この子を見られたらいいのに。 早くも手のかかる赤ちゃんなんだから。 最初はしわしわだったのが、日に日にあなたに似てきているわ。 目とアゴ、それに時々浮かべる表情があなたにそっくりで、まるで小さなあなたがこっちを見てきているような気がするわ。 あなたも、きっとこの子が大好きになるはずよ。 #br 誰もがとても良くしてくれるわ。 お義母さまは毎日来ては早くもお行儀を教え込もうとしているし、お義父さまはもうデレデレ。 この子のために、もう工具箱まで揃えているんだから。 生まれて1週間の赤ちゃんに何をさせる気かしら? あなたが小さかった時と同じように、自分の木工を教えたくて仕方ないのでしょうね。 この子のノミの扱いがあなたよりも上手ければいいけれど。 #br どうか無理はしないで。 あなたの息子が帰りを待っているわ。 #br 愛してる フリーダ #endregion #br #region(&size(30){悪魔が潜んでいる};) ジョン #br また炉が止められていた。 今回は意図的な妨害を受けたのだと確信している。 我々は勤務の初めに炉を一通り点検して、問題なく動いていることを確認していた。 #br 最初の一件では、誰かのミスを考えた。 兵士の一人が原因ではないかと。 そして隊に話をして、全部品に不良がないか確認した。 専門家として言わせてもらうと、我らの稼働に影響しているこれらの動作不良には一切理由がない。 兵士たちも、繰り返し手順を確認されたことで苛立ち始めている。 #br 上官として君に、罠を仕掛けて犯人を捕らえることを進言したい。 これだけ、繰り返される問題の裏には、悪意が潜んでいるとしか考えられない。 夜中に格子蓋の煤の中に罠を仕込むつもりだ。 暗闇の中では見つけられないだろう。 それで誰の仕業か、そして何の目的があるのか明らかになるだろう。 自分の炉の管理の問題でないことは確かだ。 あの炉は問題なく稼働していなければおかしい。 #br またわかったことがあれば連絡する。 #br ヨハン #endregion #br #region(&size(30){新しい女性};) ハーバート この手紙があなたのもとに届くことを願っています。 #br あなたが戦争で国のために戦っているのは知っているけれど、私に新しい出会いがあったことを伝えたくて手紙を書きました。 約束したように、あなたをずっと待っていたかったけれど、あなたはもう長いこと行ってしまったきりです。 そして将来は誰にもわかりません。 #br 彼は毎週金曜日に映画に誘ってくれます。 医師で飛行機の操縦免許まで持っている素晴らしい人です。 #br 良心に従って、あなたが送ってくれた写真入りのペンダントを返します。 あなたが新しい女性を見つけたら、渡してあげてください。 ハーバート、あなたは素敵な人です。 この酷い戦争が終わればすぐにでも、あなたと趣味の合う、素敵な女性が見つかると信じています。 #br どうか私を恨まないでください。 #br どうかご無事で。 アリス #endregion #br #region(&size(30){子供の頃と同じだ};) オラフ #br おまえの猟にこの場所を使ってよいと言った時、この場所の維持にも協力するようはっきりと伝えたはずだ。 どういうつもりで石炭を全部使い切った? どういうつもりだ? 使った分をなぜ補充していない? 子供の頃と同じだな。 俺がボークヒルドのことを忘れているなどと思うな。 おまえはちっとも変ってない。 おまえを許す気は失せた。 #br アーン #endregion #br #region(&size(30){足を引きずりながら};) 愛するエディス #br 君がこれを読むことはないだろう。 こんな場所まで来て、この書き付けを見つけてくれる相手がいるとは思えない。 部隊が追い詰められた時、俺は逃げた。 そうだ、逃げた。 そして足を撃たれた。 他の仲間たちは一人残らず死んだ。 この寒さの中で俺が生き延びられる望みはない。 #br 本当に、俺はどうして逃げたんだろう。 他の連中と残ったからといって、助かったわけでもないのはわかっている。 けれど、せめて、君に誇れる自分のまま死ぬことが出来たはずだ。 俺はいま、どこまでも続く寒くて真っ白な世界を、足を引きずりながらさまよている。まるで罪を償うための苦行だ。 煉獄というものがあるならこことそっくりだろう。 #br 君を心から愛している、そしてみんなを裏切ってしまってすまない。 #br エドワード #endregion #br #region(&size(30){彼女の年でまだ};) 親愛なるオットー #br お手紙をありがとう。 無事と聞いて何よりです。 ウィリアムが言うには例の物件については何も進展はないそうです。 けれど、ほかにも条件の近い物件はあると思います。 最近はかなり数が増えていて、近いうちにまた増えると思いますが、お店と家が別々の物件はないでしょう。 #br 青果店を開くつもりなら、しばらくは上の部屋に住むしかないと思います。 ねえ、フィリップ、お店と家を一度に買おうというのは、少し無理があるんじゃないかしら? 上の階を貸し出すつもりなのは分かりますが、あなたの仕事が増えるだけのような気がします。 家に戻ってから、良く考えてみはどうでしょう。 #br そういえば、マリーがまたお茶を飲みに来ました。 編み物を持って来たのだけれど、相変わらず編み目が少し雑で、彼女が編んだセーターでは、あなたはきっと凍えてしまうでしょうね。 その編み方を変えないならもっと細い針を使うべきよと伝えたけれど、近頃の若い人は話を聞かないものです。 けれど、とても良い子ですよ。 戻ってきたら、すぐに結婚式を挙げるようにしなさい。 お店のことが大事なのはわかるけれど、彼女の年でまだ結婚していないのは可哀想だわ。少し考えてあげて #br 愛する母より #endregion #br #region(&size(30){コウモリの群れ};) 親愛なるキャス #br 聞いてくれてありがとう。 あなたの言うとおり、家の周りを飛ぶ野鳥たちを見ては楽しんでいるわ。 とても多くの種類があちこちを飛び交っているのよ。きっとあなたも気に入るはず。 #br アマツバメも見たし、夕方になると現れる小さなコウモリの群れもいるわ。 そして明け方には赤いスズメが飛んでるわ。 #br これが答えになることを願っているわ。 #br クララ #endregion #br #region(&size(30){いつも凍えている};) ラーズ #br 便りが遅れてすまない。 だが、おまえのことはよく考えている。 つまらない仕事だと思いながら、ひたすらニシンを獲っていたあの頃を覚えているか? あの頃は何も知らなかった。 今も船に乗って、魚が全く獲れないか、嵐に巻き込まれるくらいが俺達が知ってる最悪であればよかったと思うよ。 それか、家に帰りつく前にその日の稼ぎを酒に使っちまうか。 二人で酔っ払って帰った時に、お袋さんがおまえをフライパンでぶっ叩いたことを覚えているか? #br ここではいつも凍えている。船の上ではいつだってそうだが、ここでは絶望に飲み込まれてしまいそうだ。 おまえに酷く会いたい。 陸軍に入ったおまえは正解だ。 塹壕の中では船の上ほど寒くないだろう。 食い物もマシに違いない。 絶対おまえの方がマシな状況だろう。 それでも、ここにおまえがいてくれれば、この日々も少しは明るく過ごせただろうに。 #br おまえのいない船はまるで棺桶だ。 #br おまえの生涯の友 カール #endregion #br #region(&size(30){恐ろしい間違い};) とても嫌な予感がしてきている。 ここには話せる奴は誰もいないし、手紙に、どちらもどうしようもなく愚かに&color(Red){(検閲)};と書こうとしたなら、軍法会議にかけられるかもしれない。 俺が聞けるのは噂くらいなものだが、俺の階級なら、その信憑性もそれなりだ。 それで結論には達せる。 俺たちがこれに手を付けて、敵もおなじことを始めたとしたら? 俺たちはどこに行きつくんだ? 未来には何も残っていないかもしれない。 神よ。 俺たちはなんて恐ろしい間違いを犯し続けてきたんだ。 #endregion *コメント [#comment] #pcomment(,reply,20,) #include(コメント欄注意書き,notitle)