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M2重機関銃
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|BGCOLOR(#555):COLOR(White):200|489|c |BGCOLOR(#fc2):COLOR(Black):''分類''|''固定武器''| |製造国|&ref(画像置場/アメリカ.png,nolink,50%); アメリカ| |連射速度|400rpm| |装弾数|∞(OH:67発)| |ダメージ(最大-最小)|52-27| |ダメージ&br;(減衰開始-減衰終了距離)|17-120| |空気抵抗|0.0025| |重力落下|12m/s2| |弾速|480m/s| *特徴、アドバイス、補足 [#tips] アメリカ軍援護兵が建築できる固定機銃。COLOR(Lightgray){そんな三脚で大丈夫か?}[[九三式重機関銃]]と''全く同じ性能''をしている。 全く同じ性能をしているため長所・短所も当然同じ。運用については[[九三式重機関銃]]を参照されたし。 //*ゲーム内映像 [#image] *兵器紹介 [#introduction] //#region(&color(Red){クッソ長いので畳んでいます。読みたい方はここを押してね};) #htmlinsert(youtube,id=J_jOKY_ytfM) #htmlinsert(youtube,id=pHorEPynzsU) #htmlinsert(youtube,id=6U2aQKK4924) M2重機関銃はアメリカで1921年に採用されたM1921の改良版で、1938年に採用されたものである。銃器史上最高傑作とも言える本銃は現在でも(主にベルギーのFN社による改良版を)生産、配備が進められている。 開発経緯はWW1まで遡り参戦したアメリカ軍のジョン・パーシングは戦車や金属製航空機の登場を見て、米軍制式弾薬(30口径・7.62mm)ではヤバい!と思ったのか、さらに大口径な機関銃が必要だと考えた。彼だけでなく前線からも観測気球を叩ける様な長射程・高精度な銃が求められていたこともあり、開発がスタートした。そこでジョン・ブローニングが完成・採用させたのがブローニング・ウィンチェスター.50口径重機関銃(M1921)である。まあまあ威力と精度は良かったのだが利便性的に色々な不満が出てきたらしく、改良されてまた制式採用されたのがこのM2である。 #br そして何よりの特徴は12.7x99mm NATO弾を使用することだろう。製作の段階で[[タンクゲーヴェア>https://bf1.swiki.jp/index.php?Tankgewehr%20M1918]]の弾を参考にしたのもあるが、主力戦車は無理だが兵員輸送用の比較的軽装甲の車両やヘリの装甲なら余裕でぶち抜く。対人にも使われる本銃だが、そんな弾が当たれば人間はどうなるか、考えるまでも無いだろう。実際に世界でも「流石に12.7×99mmは当たったら痛いし、ハーグ陸戦条約に従って規制しようよ〜」となったらしいが、「A-10の30mmバリカン砲とかもっと痛い兵器がたくさんあるし、M2如きでww」ということで、結局そんなの無視して現在でも大活躍中。 #br そしてYouTubeなどで一回は見たことあるかも知れないが、アメリカ海兵隊トップスナイパーのカルロス・ハスコックが本銃に10倍スコープをつけたBF4の様なカスタムで2300mの狙撃に成功している。本人の腕前はさておき、これは本銃の高精度の証明とも言えるだろう。 #br 最後に、一世紀も使われている本銃だが、やはりWW2後に何度も後継銃を作ろうとしている。''が、''後継の方が問題が多いという事件が多発して、2000年台に入り、やっと悪く無いものが出来上がったらしいが、「別にM2で困ってないし、わざわざ大金払って配備する必要なくね?」ということで結局ボツになり、今でも現役。 //第二次世界大戦以来、現在でも各国の軍隊で使用されている超超著名な重機関銃である。M2のストッピングパワーや信頼性は伝説的で、口径が0.50インチであることから別名“キャリバー50” (Caliber .50) や“フィフティーキャル” (.50 Cal) と呼ばれる。第二次世界大戦中アメリカで200万挺以上が生産された。 //M2の原型となった水冷式のM1921は、敵の砲兵用観測気球を撃つことを目的に配備されたが、その威力と射程は様々な標的に対し有効であった。以降、M1921は改良型のM2と共に戦車や装甲車、トラックやジープなどの車載用銃架、地上戦闘用の三脚架、対空用の背の高い三脚銃架、連装、または四連装の動力付き対空銃架、艦船用対空銃架、軽量銃身型の航空機用固定機銃、航空機用旋回機銃架、動力付き航空機用旋回機銃架など、様々な銃架に載せられ陸・海・空軍を問わず広く配備された。簡単な部品交換だけで左右どちらからでも給弾できることも柔軟な運用を可能にした。 //M1921はM2に比べて冷却器と冷却水の分だけ重かったものの、水冷式ならではの射撃持続時間の長さを生かして艦艇用としてM2採用後も併用されたが、第二次世界大戦終結後にはM2に交替して運用を終了している。 //アメリカでは、M2の後継として1950年代後半に車両搭載用途を更新するものとしてM85機関銃が開発されたが、問題が多く、M2の後継とはならないままに終わった。1990年代後半より再び後継用機関銃の開発が進められ、XM312・XM806といった新型機関銃の開発が進んでいたが、2012年に開発が中止された。 //結果、設計されて80年以上も経つが、費用を考慮しての基本構造・性能トータル面でこの重機関銃を凌駕するものは、現在においても現れていない。FNハースタル社が代表的な改良型として、銃身交換を容易にしたFN M2HB-QCB(M2 Heavy Barrel-Quick Change Barrel)を開発し、先進諸国を中心に現有M2重機関銃のQCB改修、生産の切り替えが進んでいる。 //特徴 //M2は、12.7mm弾を音速の3倍の速度で発射する。M2の精度は素晴らしく、800 m先の標的にも正確に命中する。英語には「whole nine yards」という慣用表現があり、これには一切合切、全てのなどといった意味があるが、これは第二次世界大戦時、M2の給弾ベルトの長さが9ヤード(およそ8メートル)あった事に由来するとも言われ、9ヤード分が全弾を全部から生じたとも言われている。 //装填は銃本体のフィードカバーを前方へ押し上げて、ベルトの第1弾を給弾口に差し入れた後、コッキングレバーを後方へ引く必要がある。カバーを開けずに装填も可能であるが、この場合コッキングレバーを二度引かないと薬室に初弾が入らない。発砲は後部に露出する逆Y字型のトリガーを親指で押す押金式で、トリガー下のボルト・ラッチ・リリース(セレクター)の切り替えで、セミ/フルオートの選択が可能である[1]。射撃方向も両脇ハンドルで変える。 //銃身は100発程度の発砲で銃身の温度が約130-230 ℃に達する。これにより、銃身底部と機関部の間隔を調整する頭部間隙(ヘッドスペース)の調整と、撃発と排莢のタイミングを最適化するタイミング調整という作業が必須となる。これを怠ると命中精度が著しく損なわれる他、排莢不良や過大な発射ガス漏れによる射手の負傷など、事故へとつながる。調整にはそれぞれ専用のシックネスゲージを用いて行われる。本稿冒頭で紹介したFNハースタル社のFN M2HB-QCBは、この調整作業を省略できるようにした改良である。 //運用 //歩兵の場合、M2は3名のチームで運用するためEn:Crew-served weapon(CSW)の一種である。基本的構成として用いられる三脚は対地攻撃用のM3三脚架(現在はM205三脚へ代替中)で、この他、対空機銃として用いるための地上設置型マウントが各種ある(後述「銃架」の節参照)。 //なお、軽機関銃や分隊支援火器のもののように銃自体の付属品として装備される二脚とは異なり、M2用の三脚架はそれ自体に個別に制式番号のつけられる、独立した装備品である。ただし、M2を三脚架を用いずに本体を直接射手がハンドルを保持する等の運用法で射撃することは、重量・発射反動の点から実際には不可能であるため[注釈 1]、M2が本体のみで銃架を用いずに運用されることはない。 //M2は装甲車両に装備される機関銃としても標準的な存在であり、M60パットン・M1エイブラムスなどの戦車やM113・M109といった装甲戦闘車両では主に車長用武装として車長用展望塔(司令塔)に、ソフトスキン車輌ではキャビン上にマウントリングを追加して自由に旋回させられるようにして装備している。さらに、近年はM2を搭載した遠隔操作銃座(RWS)が複数種開発され、ストライカーICVなどの車輌に搭載されている。 //航空機銃として //M2の航空機搭載型であるCal.50 AN-M2(後述)は、第二次世界大戦中に使われたアメリカ軍航空機の代表的な武装でもあった。AN-M2は弾道特性の良好さと開戦当初はまだ主流であった7mmクラスの航空機銃と比較して大口径大威力であったことから大きな効果を示したが、航空機銃として見ると列国のものの中では使用弾薬の口径と発射速度に比して銃本体が大柄で重く、弾薬給弾方式を銃本体の給弾機構にのみ依存しているため、高いGのかかる空中戦では空戦機動時にベルトリンクが捩れることによる装弾不良が頻発、装備方法に改良が加えられたが、完全とはいえなかった。アメリカ陸海軍では20mm口径の航空機関砲への移行を計画したが、十分な性能と信頼性を持ったものが導入できず、大戦を通じてAN-M2が主力航空機関銃として用いられることになる。 //このため、航空機には1機当たり多数を搭載することで火力を補い、装弾不良の発生で火力を失う事態を避ける工夫が成された。中でもA-26は、前方固定のM2を14門(加えて旋回機銃として連装機銃2基、合計18門)装備することにより機体性能も相まって圧倒的な攻撃力を得た。アメリカの開発した初期のジェット戦闘機においてもAN-M2、およびその改良型のAN-M3が多連装で搭載されている。しかし、炸裂弾頭を用いることのできない12.7mm機銃弾では同時発射数で補ったとしても口径20mm以上の機関砲に火力で劣るため[注釈 2]、第二次世界大戦後は20mm口径の航空機関砲への移行が本格的に進められ、ポンティアック M39リヴォルヴァーカノン、そしてM61 モーターガトリング砲といった20mmクラスの航空機関砲に取って代わられている。 //現在ではアメリカ軍の固定翼機でこの銃を搭載する機種は運用されていないが、アメリカ海兵隊ではUH-1N、CH-46E、CH-53Eなどのヘリコプターにドアガンとしてキャビン内から乗員が対地射撃をする際に使用している。 //艦載機銃として //M2は制式化当初より水冷銃身型が艦艇に搭載する対空機銃として用いられた。航空機銃同様、第2次世界大戦とそれ以後は20mm口径の機関砲に代換されていったが、小型艦艇に対する近距離攻撃兵器としては艦載兵装として運用され続け、現在でもアメリカ海軍の一部艦艇に個艦防衛の最終防衛ラインの一翼を担う兵器として装備されている他、アメリカ沿岸警備隊も使用している。 //長距離狙撃兵器としての運用 //リューポルド・マーク8照準器を載せたM2を撃つアメリカ海兵隊員 //ベトナム戦争において、後に確認殺害戦果93を挙げたアメリカ海兵隊のトップ・スカウト・スナイパーであるカルロス・ハスコックが、この重機関銃の射程の長さと威力に注目して前線基地で単発狙撃に使用し、7.62mm弾よりも弾道特性が良好で射程も威力も充分であると報告している。 //実際に、この時の狙撃は当時の最長距離の狙撃記録を大きく上回り(約2,300m)、その35年後に元から狙撃用として作られた対物ライフルによって、やっとこの記録は破られた。この銃は長時間の射撃に耐えるために長く重い銃身(ブルバレル)を持ち、三脚による固定と本体重量の恩恵で単発射撃では反動の問題もほとんどなく、発射速度が機関銃としては比較的遅いことから、トリガーでセミオート、フルオートのコントロールをするのが容易であったという。銃身・弾薬の精度は比較的高く、構造上も他の機関銃に比べれば狙撃に向いている。これは、ハスコックのオリジナルではなく、古くは朝鮮戦争の長期に亘る山岳戦において、長距離での狙撃に使われている。そこではブリーチをロックしてセミオート化し、上部にテレスコピックサイトを追加する事で、据付の長距離狙撃銃として使用したという記録が残されている。 //フォークランド紛争での狙撃運用説について //本銃が活躍した例としてフォークランド紛争でのアルゼンチン軍の防衛戦術がある。1982年6月11日にイギリス軍第3空挺大隊は夜陰に紛れてロングドン山地へ進軍し、西側の山頂”フライハーフ”に到達したものの、21:30ごろ周囲のアルゼンチン軍陣地に捕捉され、105mm無反動砲や迫撃砲による砲撃に加え、暗視装置を装備した狙撃兵による狙撃とともに遮蔽壕からM2重機関銃による猛射を浴び、狭い稜線上でほとんど身動きができない状態に陥った[3]。これに対しイギリス軍は砲兵に支援を要請したが、強固な天然岩盤に囲まれたアルゼンチン軍陣地にはあまり効果がなく、最終的に7.62mm汎用機関銃で支援された歩兵がアルゼンチン軍火点に対戦車兵器や手榴弾と銃剣突撃による直接攻撃を敢行し、これを攻略した[4]。イギリス軍は18人の戦死者と約40名の負傷者を出すなど、出血を強いられた [5]。 //上記のフォークランド紛争での重機関銃の運用を、通常の射撃ではなく「単発狙撃」であったとする記述が、一部の和文文献には見受けられる[注釈 3]。 //しかしフォークランド紛争、狙撃銃、狙撃手などに関する英文の文献やその和訳書[注釈 4]には、「重機関銃による単発狙撃」についての言及が見当たらない。また「フォークランド紛争での戦訓がきっかけとなって対物ライフルが開発された」とする説も、一部の和書[注釈 5]には見受けられるが、これも英文文献やその和訳書[注釈 6]では言及されていない。 *コメント [#comment] #pcomment(,reply,20,) #include(コメント欄注意書き,notitle)
|BGCOLOR(#555):COLOR(White):200|489|c |BGCOLOR(#fc2):COLOR(Black):''分類''|''固定武器''| |製造国|&ref(画像置場/アメリカ.png,nolink,50%); アメリカ| |連射速度|400rpm| |装弾数|∞(OH:67発)| |ダメージ(最大-最小)|52-27| |ダメージ&br;(減衰開始-減衰終了距離)|17-120| |空気抵抗|0.0025| |重力落下|12m/s2| |弾速|480m/s| *特徴、アドバイス、補足 [#tips] アメリカ軍援護兵が建築できる固定機銃。COLOR(Lightgray){そんな三脚で大丈夫か?}[[九三式重機関銃]]と''全く同じ性能''をしている。 全く同じ性能をしているため長所・短所も当然同じ。運用については[[九三式重機関銃]]を参照されたし。 //*ゲーム内映像 [#image] *兵器紹介 [#introduction] //#region(&color(Red){クッソ長いので畳んでいます。読みたい方はここを押してね};) #htmlinsert(youtube,id=J_jOKY_ytfM) #htmlinsert(youtube,id=pHorEPynzsU) #htmlinsert(youtube,id=6U2aQKK4924) M2重機関銃はアメリカで1921年に採用されたM1921の改良版で、1938年に採用されたものである。銃器史上最高傑作とも言える本銃は現在でも(主にベルギーのFN社による改良版を)生産、配備が進められている。 開発経緯はWW1まで遡り参戦したアメリカ軍のジョン・パーシングは戦車や金属製航空機の登場を見て、米軍制式弾薬(30口径・7.62mm)ではヤバい!と思ったのか、さらに大口径な機関銃が必要だと考えた。彼だけでなく前線からも観測気球を叩ける様な長射程・高精度な銃が求められていたこともあり、開発がスタートした。そこでジョン・ブローニングが完成・採用させたのがブローニング・ウィンチェスター.50口径重機関銃(M1921)である。まあまあ威力と精度は良かったのだが利便性的に色々な不満が出てきたらしく、改良されてまた制式採用されたのがこのM2である。 #br そして何よりの特徴は12.7x99mm NATO弾を使用することだろう。製作の段階で[[タンクゲーヴェア>https://bf1.swiki.jp/index.php?Tankgewehr%20M1918]]の弾を参考にしたのもあるが、主力戦車は無理だが兵員輸送用の比較的軽装甲の車両やヘリの装甲なら余裕でぶち抜く。対人にも使われる本銃だが、そんな弾が当たれば人間はどうなるか、考えるまでも無いだろう。実際に世界でも「流石に12.7×99mmは当たったら痛いし、ハーグ陸戦条約に従って規制しようよ〜」となったらしいが、「A-10の30mmバリカン砲とかもっと痛い兵器がたくさんあるし、M2如きでww」ということで、結局そんなの無視して現在でも大活躍中。 #br そしてYouTubeなどで一回は見たことあるかも知れないが、アメリカ海兵隊トップスナイパーのカルロス・ハスコックが本銃に10倍スコープをつけたBF4の様なカスタムで2300mの狙撃に成功している。本人の腕前はさておき、これは本銃の高精度の証明とも言えるだろう。 #br 最後に、一世紀も使われている本銃だが、やはりWW2後に何度も後継銃を作ろうとしている。''が、''後継の方が問題が多いという事件が多発して、2000年台に入り、やっと悪く無いものが出来上がったらしいが、「別にM2で困ってないし、わざわざ大金払って配備する必要なくね?」ということで結局ボツになり、今でも現役。 //第二次世界大戦以来、現在でも各国の軍隊で使用されている超超著名な重機関銃である。M2のストッピングパワーや信頼性は伝説的で、口径が0.50インチであることから別名“キャリバー50” (Caliber .50) や“フィフティーキャル” (.50 Cal) と呼ばれる。第二次世界大戦中アメリカで200万挺以上が生産された。 //M2の原型となった水冷式のM1921は、敵の砲兵用観測気球を撃つことを目的に配備されたが、その威力と射程は様々な標的に対し有効であった。以降、M1921は改良型のM2と共に戦車や装甲車、トラックやジープなどの車載用銃架、地上戦闘用の三脚架、対空用の背の高い三脚銃架、連装、または四連装の動力付き対空銃架、艦船用対空銃架、軽量銃身型の航空機用固定機銃、航空機用旋回機銃架、動力付き航空機用旋回機銃架など、様々な銃架に載せられ陸・海・空軍を問わず広く配備された。簡単な部品交換だけで左右どちらからでも給弾できることも柔軟な運用を可能にした。 //M1921はM2に比べて冷却器と冷却水の分だけ重かったものの、水冷式ならではの射撃持続時間の長さを生かして艦艇用としてM2採用後も併用されたが、第二次世界大戦終結後にはM2に交替して運用を終了している。 //アメリカでは、M2の後継として1950年代後半に車両搭載用途を更新するものとしてM85機関銃が開発されたが、問題が多く、M2の後継とはならないままに終わった。1990年代後半より再び後継用機関銃の開発が進められ、XM312・XM806といった新型機関銃の開発が進んでいたが、2012年に開発が中止された。 //結果、設計されて80年以上も経つが、費用を考慮しての基本構造・性能トータル面でこの重機関銃を凌駕するものは、現在においても現れていない。FNハースタル社が代表的な改良型として、銃身交換を容易にしたFN M2HB-QCB(M2 Heavy Barrel-Quick Change Barrel)を開発し、先進諸国を中心に現有M2重機関銃のQCB改修、生産の切り替えが進んでいる。 //特徴 //M2は、12.7mm弾を音速の3倍の速度で発射する。M2の精度は素晴らしく、800 m先の標的にも正確に命中する。英語には「whole nine yards」という慣用表現があり、これには一切合切、全てのなどといった意味があるが、これは第二次世界大戦時、M2の給弾ベルトの長さが9ヤード(およそ8メートル)あった事に由来するとも言われ、9ヤード分が全弾を全部から生じたとも言われている。 //装填は銃本体のフィードカバーを前方へ押し上げて、ベルトの第1弾を給弾口に差し入れた後、コッキングレバーを後方へ引く必要がある。カバーを開けずに装填も可能であるが、この場合コッキングレバーを二度引かないと薬室に初弾が入らない。発砲は後部に露出する逆Y字型のトリガーを親指で押す押金式で、トリガー下のボルト・ラッチ・リリース(セレクター)の切り替えで、セミ/フルオートの選択が可能である[1]。射撃方向も両脇ハンドルで変える。 //銃身は100発程度の発砲で銃身の温度が約130-230 ℃に達する。これにより、銃身底部と機関部の間隔を調整する頭部間隙(ヘッドスペース)の調整と、撃発と排莢のタイミングを最適化するタイミング調整という作業が必須となる。これを怠ると命中精度が著しく損なわれる他、排莢不良や過大な発射ガス漏れによる射手の負傷など、事故へとつながる。調整にはそれぞれ専用のシックネスゲージを用いて行われる。本稿冒頭で紹介したFNハースタル社のFN M2HB-QCBは、この調整作業を省略できるようにした改良である。 //運用 //歩兵の場合、M2は3名のチームで運用するためEn:Crew-served weapon(CSW)の一種である。基本的構成として用いられる三脚は対地攻撃用のM3三脚架(現在はM205三脚へ代替中)で、この他、対空機銃として用いるための地上設置型マウントが各種ある(後述「銃架」の節参照)。 //なお、軽機関銃や分隊支援火器のもののように銃自体の付属品として装備される二脚とは異なり、M2用の三脚架はそれ自体に個別に制式番号のつけられる、独立した装備品である。ただし、M2を三脚架を用いずに本体を直接射手がハンドルを保持する等の運用法で射撃することは、重量・発射反動の点から実際には不可能であるため[注釈 1]、M2が本体のみで銃架を用いずに運用されることはない。 //M2は装甲車両に装備される機関銃としても標準的な存在であり、M60パットン・M1エイブラムスなどの戦車やM113・M109といった装甲戦闘車両では主に車長用武装として車長用展望塔(司令塔)に、ソフトスキン車輌ではキャビン上にマウントリングを追加して自由に旋回させられるようにして装備している。さらに、近年はM2を搭載した遠隔操作銃座(RWS)が複数種開発され、ストライカーICVなどの車輌に搭載されている。 //航空機銃として //M2の航空機搭載型であるCal.50 AN-M2(後述)は、第二次世界大戦中に使われたアメリカ軍航空機の代表的な武装でもあった。AN-M2は弾道特性の良好さと開戦当初はまだ主流であった7mmクラスの航空機銃と比較して大口径大威力であったことから大きな効果を示したが、航空機銃として見ると列国のものの中では使用弾薬の口径と発射速度に比して銃本体が大柄で重く、弾薬給弾方式を銃本体の給弾機構にのみ依存しているため、高いGのかかる空中戦では空戦機動時にベルトリンクが捩れることによる装弾不良が頻発、装備方法に改良が加えられたが、完全とはいえなかった。アメリカ陸海軍では20mm口径の航空機関砲への移行を計画したが、十分な性能と信頼性を持ったものが導入できず、大戦を通じてAN-M2が主力航空機関銃として用いられることになる。 //このため、航空機には1機当たり多数を搭載することで火力を補い、装弾不良の発生で火力を失う事態を避ける工夫が成された。中でもA-26は、前方固定のM2を14門(加えて旋回機銃として連装機銃2基、合計18門)装備することにより機体性能も相まって圧倒的な攻撃力を得た。アメリカの開発した初期のジェット戦闘機においてもAN-M2、およびその改良型のAN-M3が多連装で搭載されている。しかし、炸裂弾頭を用いることのできない12.7mm機銃弾では同時発射数で補ったとしても口径20mm以上の機関砲に火力で劣るため[注釈 2]、第二次世界大戦後は20mm口径の航空機関砲への移行が本格的に進められ、ポンティアック M39リヴォルヴァーカノン、そしてM61 モーターガトリング砲といった20mmクラスの航空機関砲に取って代わられている。 //現在ではアメリカ軍の固定翼機でこの銃を搭載する機種は運用されていないが、アメリカ海兵隊ではUH-1N、CH-46E、CH-53Eなどのヘリコプターにドアガンとしてキャビン内から乗員が対地射撃をする際に使用している。 //艦載機銃として //M2は制式化当初より水冷銃身型が艦艇に搭載する対空機銃として用いられた。航空機銃同様、第2次世界大戦とそれ以後は20mm口径の機関砲に代換されていったが、小型艦艇に対する近距離攻撃兵器としては艦載兵装として運用され続け、現在でもアメリカ海軍の一部艦艇に個艦防衛の最終防衛ラインの一翼を担う兵器として装備されている他、アメリカ沿岸警備隊も使用している。 //長距離狙撃兵器としての運用 //リューポルド・マーク8照準器を載せたM2を撃つアメリカ海兵隊員 //ベトナム戦争において、後に確認殺害戦果93を挙げたアメリカ海兵隊のトップ・スカウト・スナイパーであるカルロス・ハスコックが、この重機関銃の射程の長さと威力に注目して前線基地で単発狙撃に使用し、7.62mm弾よりも弾道特性が良好で射程も威力も充分であると報告している。 //実際に、この時の狙撃は当時の最長距離の狙撃記録を大きく上回り(約2,300m)、その35年後に元から狙撃用として作られた対物ライフルによって、やっとこの記録は破られた。この銃は長時間の射撃に耐えるために長く重い銃身(ブルバレル)を持ち、三脚による固定と本体重量の恩恵で単発射撃では反動の問題もほとんどなく、発射速度が機関銃としては比較的遅いことから、トリガーでセミオート、フルオートのコントロールをするのが容易であったという。銃身・弾薬の精度は比較的高く、構造上も他の機関銃に比べれば狙撃に向いている。これは、ハスコックのオリジナルではなく、古くは朝鮮戦争の長期に亘る山岳戦において、長距離での狙撃に使われている。そこではブリーチをロックしてセミオート化し、上部にテレスコピックサイトを追加する事で、据付の長距離狙撃銃として使用したという記録が残されている。 //フォークランド紛争での狙撃運用説について //本銃が活躍した例としてフォークランド紛争でのアルゼンチン軍の防衛戦術がある。1982年6月11日にイギリス軍第3空挺大隊は夜陰に紛れてロングドン山地へ進軍し、西側の山頂”フライハーフ”に到達したものの、21:30ごろ周囲のアルゼンチン軍陣地に捕捉され、105mm無反動砲や迫撃砲による砲撃に加え、暗視装置を装備した狙撃兵による狙撃とともに遮蔽壕からM2重機関銃による猛射を浴び、狭い稜線上でほとんど身動きができない状態に陥った[3]。これに対しイギリス軍は砲兵に支援を要請したが、強固な天然岩盤に囲まれたアルゼンチン軍陣地にはあまり効果がなく、最終的に7.62mm汎用機関銃で支援された歩兵がアルゼンチン軍火点に対戦車兵器や手榴弾と銃剣突撃による直接攻撃を敢行し、これを攻略した[4]。イギリス軍は18人の戦死者と約40名の負傷者を出すなど、出血を強いられた [5]。 //上記のフォークランド紛争での重機関銃の運用を、通常の射撃ではなく「単発狙撃」であったとする記述が、一部の和文文献には見受けられる[注釈 3]。 //しかしフォークランド紛争、狙撃銃、狙撃手などに関する英文の文献やその和訳書[注釈 4]には、「重機関銃による単発狙撃」についての言及が見当たらない。また「フォークランド紛争での戦訓がきっかけとなって対物ライフルが開発された」とする説も、一部の和書[注釈 5]には見受けられるが、これも英文文献やその和訳書[注釈 6]では言及されていない。 *コメント [#comment] #pcomment(,reply,20,) #include(コメント欄注意書き,notitle)