1929年に生み出されたPPKはPPを小型化したもので、より新しいP38は第二次世界大戦中ドイツ軍の正式拳銃となったが、PPKは戦時中少数が用いられた。
表の見方は銃器の性能表について、詳細比較については銃器比較表、またサイトについてはカスタマイズ参照。
ワルサーPPKは、カール・ワルサー社が1931年に発表した自動式拳銃である。1929年に発表されたワルサーPPを原型とする。 PPの製品名はPolizeipistole(警察用拳銃)を意味し、私服警官用に短縮したモデルであることからKriminal(刑事用)を意味するKが付された。 ナチス・ドイツ時代(1933年 - 1945年)には、警察以外にも税関などの武装職員のために採用されていたほか、国防軍の将校の中にも私的に購入し愛用する者が少なくなかった。 国家社会主義ドイツ労働者党(ナチ党)が擁する武装組織(SS、SAなど)でも広く用いられた。アドルフ・ヒトラーは.32ACP仕様モデルを所持しており、1945年の自殺にもこれを用いたことが知られている。 PPおよびPPKは世界各国の小型拳銃のデザインに影響を与えており、例えばソ連製PM拳銃にもPPKとの類似性が見られる。戦後も東西ドイツを始めとする各国の軍、警察、諜報機関によって使用された。
ところで、本作のPPKSはPPKにサプレッサーを取り付けたモデルであることから、単にSuppressor/Silencerなどを意味するSが付されているものと思われるが、現実にもPPK/Sとして知られるモデルがある。 1958年、ジェームズ・ボンドシリーズの小説6作目『007 ドクター・ノオ』が発表された。この中で主人公ジェームズ・ボンドは愛用する拳銃をPPKに持ち替えることとなる。 こうして"ボンドの愛銃"たるPPKはアメリカの民生用拳銃市場でも一躍人気の製品となったのだが、1968年に施行された銃規制において、PPKのような小型拳銃の輸入は制限された。 PPK/Sはこの規制を受け、フレームをやや大きいPPのものに交換したモデルである。
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